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2018.04.17

【萎縮させずに考えさせる】人を育てるための叱り方とは?

【萎縮させずに考えさせる】人を育てるための叱り方とは?

キャリアを重ね、職場での立場が変わっていくと遭遇するのが、人を叱らなければならない場面。一歩やり方を間違えてしまうと、相手との間に溝ができたり、職場の雰囲気が悪くなってしまったり…。そこで、自分の怒りをコントロールするメソッド「アンガーマネジメント」に基づいた叱り方のコツを紹介します。相手を怖がらせるのではなく、成長させる叱り方を身につけましょう。

<コツ1>6秒ルールを守り、感情で叱らない

まず、人の怒りのピークはどれぐらい続くか知っていますか?

答えは、わずか6秒です。

怒りを上手に表現する方法を学ぶ「アンガーマネジメント」では、思わずカッとしてしまったことがあっても6秒間やり過ごすことができれば、落ち着きを取り戻して冷静に行動できるといわれています。

実は、叱り下手の中には、このたった6秒のガマンができず、反射的に叱っている人がいます。カッとなった怒りの衝動に任せた言動は、一方的な暴言につながりやすく人間関係に悪影響をおよぼすリスクが高いもの。営業部からデザインの大幅な戻しが入ったり、部下に指示した制作内容が意図通りに戻ってこなかったなど、思わず怒ってしまいそうな出来事が起きたときは、感情が揺れ動く6秒間を乗り越えてから次の行動へ移るようにしましょう。

ちなみに、6秒の過ごし方は、目を閉じてゆっくり秒数を数えたり、好きな風景や楽しかった思い出を思い出したり、簡単なストレッチをしたり、なるべくリラックスできることのほうが怒りは収まりやすいですよ。

 

<コツ2>叱るのは事実のみ、人格を否定しない

覚えておきたいのは、叱っていいのは相手の行動や結果など事実だけということ。人格や性格、能力を否定すると、相手は不当に攻撃されたと感じたという不信感を後々まで引きずってしまいます。

例えば、部下のデザイナーが納期を守らなかったとします。
「納期は守ってほしい」と叱るのはいいですが、「納期を破るなんて社会人失格だ」というのは人格否定です。そもそも、納期を破ったからといって、社会人失格と決めつけることはできず、「納期を破る=社会人失格」は思い込みにすぎません。

特に「みんな」「常識」「ふつうは」「一般的に」「当たり前」などの言葉を使っているときは、思い込みと事実を混合しているケースが多いので注意しましょう。職場の上司は、親ではありません。しつけではなく、会社にとって正しい行動をしてもらうために叱るのだということを忘れないようにしましょう。

 

<コツ3>過去にさかのぼったり、問い詰めない

特定の言葉を使うと、叱ること自体が逆効果になってしまうことがあります。特定の言葉とは、例えば「また?」「何度も言ってるけど」「前から思っていたけど」など、過去のことまで引っ張り出して叱る言葉です。

これら言葉の裏にあるのは、いかに自分の怒りが正しいのかを相手に分からせたいという思い。相手にしてみれば、「なぜまた過去のことを?」とは思っても、素直に話を聞こうとは思えません。ましてや「前から~」といわれると、「信じていたのに心の中では批判していたのか」と思われて信頼関係にひびが入る可能性もあります。叱るのは、そのとき、その場所で起きたことだけにしましょう。

また、相手を追い詰めるのも逆効果です。
仕事の現場では、心の底から「なぜなんだ!」と叫びたくなるトラブルもあると思います。しかし、その思いをそのまま「なせやらなかった!」「なんでこんなことになった!」と強い口調で伝えても、相手は「逃げたい」と思うか反論するのかどちらかです。それでは、トラブルは解決しませんよね。
まずは、トラブル解決のために「どうしたらいいと思う?」「どうしたらできると思う?」と相手にすべきことを考えさせましょう。自分で考えて行動できるように指導することで、トラブルが成長のきっかになるかもしれません。過去を責めるより、未来を聞いて考えさせることが大切です。

 

<コツ4>程度をあらわす言葉も逆効果

つい使ってしまがちな「しっかりやれ」「ちゃんと○○しろ」という言葉。この言葉も相手に「しっかりやってるよ!」「ちゃんと○○しただろ!」という反感を抱かせてしまいます。

そもそも、「しっかり」「ちゃんと」では、何をどの程度してほしいと言っているのか分かりませんよね。例えば、納品したWebページがエラーを起こしたとしたら「ちゃんと報告しろ!」ではなく「原因と対応策、この後のステップはどうなっている?」と具体的に聞きたい内容を伝えましょう。

 

<コツ5>叱るときは1対1の空間で

叱られるのは、多くの人にとって恥ずかしい事です。大勢の前で叱り、恥ずかしいという思いで頭がいっぱいになってしまったら、せっかく正しい叱り方をしても話を聞いてもらえません。ですので、叱るときは、1対1の空間を選ぶようにして、正々堂々と叱るようにしましょう。

この「正々堂々」も大事です。相手は、あなたの表情や身振り手振りから、言葉だけでは伝えきれない思いも読み取っています。自信のない態度では、言葉の意味は半減してしまいます。
叱られる側だけでなく、叱る側のあなたも「叱る」ということに向き合ってください。

 

上手に叱るというのは、簡単なことではありません。しかし、これまで紹介してきたコツを実践すれば、あなたの思いは伝わりやすくなるはずです。「叱る」ことが信頼関係を深めるきっかけになるようにしましょう。

監修:日本アンガーマネジメント協会 
参考文献:「アンガーマネジメント 叱り方の教科書」安藤俊介 

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