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2018.06.01

【現役Webディレクターの本音シリーズ:最終回】稼げるWebライターになるには?有名になるのが先か、ライターをしながら有名になる方が得か

【現役Webディレクターの本音シリーズ:最終回】稼げるWebライターになるには?有名になるのが先か、ライターをしながら有名になる方が得か

Webライターの門戸は広く、クラウドソーシングのマッチングサイトやWebメディアでも「未経験OK」「ママの隙間時間にお小遣い稼ぎを!」というキャッチコピーなどでWebライターを募集しているところが多くあります。その反面、プロのWebライターさんの多くから「Webライターだけでは稼げない」「紙媒体と同様のクオリティを求められるにも関わらず、記事単価が安い」といった不満の声も聞こえてきます。
今回はWebディレクターの視点から、「稼げるWebライター」になるのはどうしたらいいのかについて書いていきたいと思います。

なぜ「Webライターの単価は安い」と言われるのか

例えばWebライター募集のクラウドソーシングマッチングサイトを覗くと、文字単価計算で「5000字以上」「一文字0,1円~」なんていう募集もザラです。
また、実際に多くのWebメディアに寄稿している売れっ子ライターさんのもとに、SNS経由で「1記事2000文字以上、300円で執筆をお願いしたい」という依頼が届いた、という事例もあります。
こういった実例があれば「Webライターの単価は安い」と言われて当然です。

では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。
 

良質なWebメディアにも規定の記事単価はある

ひとつは、Webメディア創成期からほんの少し前まで、Webライターはもちろん、Webメディア自体もライティング単価について無知であったということがあげられます。

会社の業務のひとつとして広告利益をあげることを目的としてつくられたサイトでは、とにかく記事は「あればいい」という扱い。
プロのライターが記事を書くために、どんなことをしているのかの想像力もないため、取材コストなどは配慮されず、ただ利益が出るように予算組がされ、割り振られ、結果、主に個人事業主であるWebライターにコスト削減の皺寄せがくるのです。

しかし、これはかの「WELQ問題」を境に次第に改善されていっています。
信ぴょう性ある記事には監修、校閲、そして当然、ライターの力量が必要で、ここにコストをかけないと、そもそも「記事」ができないという認識は広がりつつあります。



そういった現状であっても、Webメディアにはそれぞれ「1記事あたりの規定の単価」はあります。
筆者の肌感で言うと、記事を大切にするWebメディアの場合、1記事2000文字前後で4000円~5万円程度という感じでしょうか。
「記事への要求は高いのにギャラが安い。Webメディアはギャラの交渉はできないのか」という相談を受けることが度々ありますが、ハードルはかなり高いと思います。

筆者は「企画出しから構成、取材、インタビュー、ライティングまで」というWebライティングの仕事もしていますが、「いくらならできますか?」と聞かれるのは本当にまれです。
まず「1記事〇〇円です、どうでしょうか」といった打診があります、そのときに、文字数、締め切り、経費精算の有無などを確認し、自分が納得できる仕事なのかどうかを判断します。
Webライターで稼ぎたいのであれば、自分の働き方(ギャラ)にあったWebメディアを探し、そこで仕事をするしかありません。

実績が重なれば「業界内で」有名になります。FaebookやTwitterなどで、自身の原稿を公開したりなどを続けていれば、このメディアで書いている人なのか、それなら……と仕事の幅も広がります。
Webメディアは常に「書けるライター」が足りない状態です。また、Webディレクターは横の繋がりもあり、ライターを頼まれれば「このライターさんがいいよ」など、紹介しあうということも珍しくありません。


 

「有名になる」ことのメリットと難しさ

話を戻しますが、先ほど「2000文字前後で4000円~5万円程度」がプロのWebライターのギャラ相場だと書きました。
その金額を越えるとなればWebライター自身に拡散能力があるなど、本人が「有名人」であり、「その名前だけ」で「読まれる記事」を作れる人に限定されるでしょう。この場合、桁がひとつ変わります。

Webメディアには規定の記事単価があると書きましたが、そういった媒体でも「有名Webライター」に記事を依頼する場合は、予算組を変えたり金額を乗せたりもします。それだけの「バリュー」を感じるからです。
また、有名Webライターは講演や対談などに呼ばれたり、利益に応じてさらにボーナスが加算されたり、Webライターを軸とした副収入も得られる可能性も広がります。

有名なWebライターの中には書籍を出版したり、作詞、漫画やゲームアプリの脚本を手掛け始めた人もいますし、芸能人やタレントのような活動をしている人もいます。

その多くはWebライターになる前、自身の「SNSで活躍していた」人です。
尖った「セルフブランディング」をして、「ブレず」に記事を配信し続ける。それが、あるときネットで大注目され、ムーブメントとなり、Webの有名人となる……という展開です。

「有名になる」ためにやるべきことは、なりたいゴールを見定めて、そのゴールに行きつくためにやらなければいけないこと、例えば、SNSで毎日情報を配信する、セルフブランディングを確立する、有名人のいそうなところに行くなどをすればいいだけです。「有名になるためのメソッド本」はいくらでもあります。

しかし、メソッド本が「いくらでも」あることからもわかるように、当然「有名になりたい」という目的で実行している人も「いくらでも」いるのです。
そして、その中で有名になり「名前で稼げるWebライター」になれるのは、三角の頂点にいる人だけ。ファンがつくほどのカリスマ性を出せる人だけです。その他は「メソッドを忠実に行動した」だけの人となってしまいます。

どちらが自分に向いているか考えて見ましょう。
ひと昔前と違い「有名にならなければWebライターは稼げない」ということもないのです。

筆者は2000文字の原稿を、1か月に120本あまり書くWebライターを知っています。
誤字脱字が多くて読みにくかったり文法が間違っていたり、認識違いがあったりなど、編集段階での修正も多いですが、それは「こちらの仕事」。ゼロから1もしくはそれ以上をを生み出す「記事執筆」がすこぶる速いということはWebメディアにもありがたく、貴重な存在なのです。

彼女の場合で、1記事あたり4000円と考えたとしても「48万円」のギャラとなります。「Webライターは稼げない」という風評を打ち壊す事例ではないでしょうか。

Webライターとして仕事を確立していくなら、有名になること以上に良質なメディアなどをしっかり見極め、自分の腕を磨き、経験を積んでいくことも大切なのです。

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