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2016.12.06

第5回【編集ライター】Webライターとキュレーションライターの違い~紙媒体経験者がとまどうWeb業界の仕組み~

第5回【編集ライター】Webライターとキュレーションライターの違い~紙媒体経験者がとまどうWeb業界の仕組み~

『紙媒体出身の編集・ライターがWeb媒体で注意すること』シリーズ第5弾。
今回は、今大きな話題となっているキュレーション記事についてを軸に、Webライターとキュレーションライターの違いについてご紹介します。

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【12月14日】
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Web業界を揺るがしたキュレーションサイトの大量閉鎖

先日、大型キュレーションサイトを運営していた企業が、同社の運営するすべてのキュレーションサイトを閉鎖、非公開にしました。発端は、その中のひとつである医療情報サイトの掲載内容にありました。識者から記事のクオリティに問題があるのではないかという指摘が上がり、ネットニュースで報じられたことによります。

このサイトで、原稿を書いていたのがキュレーションライターと呼ばれる人たちです。
 

再編集が“お仕事”のキュレーションライター

キュレーションライターとは、ネット上のあちこちに散らばった情報を集め、再編集してひとつの記事にする人のこと。

たとえば、“冬に行きたいおすすめのテーマパーク”という紹介記事を作成する場合。キュレーションライターは公式サイトのデータ情報などを抽出して記事をつくります。

“おすすめのこたつ20選”という記事の場合も同様です。商品を個人の見解でセレクトし、ECサイトなどの画像を使用して記事をつくる。

一部のSNSでは、ユーザーに対し、利用の新規登録をする際に著作権放棄の規約に同意させています。そのため、この種のSNSにおいては引用元を明確にすれば、コメントや画像を記事に流用することは違法ではありません。

また、公式サイトは、その名の通り“公式”ですから、正しいデータが掲載されています。ECサイト同様、記事内にURLリンクをつければ、本サイトのPVにもつながることになり、例外はあるものの、多くは画像やデータの使用が黙認されている状態です。
それらを素材に、個人の裁量で記事を作成するのがキュレーションライターです。
 

紙媒体者に嬉しい仕事!?

この構造は、検索に時間がとられるものの、自分が書きたい内容に合致するコメントをネットから抽出し、イメージにあう画像を転用すれば、記事内容を個人でコントロールできるというメリットがあります。

その点でいうと、キュレーションライターという仕事は、紙媒体、とくに雑誌経験者にとって、おもしろいのではないかと思います。

多くの取材をし、自身にも多くの知見がある。さまざまな制約はありますが、媒体に即した、ニュートラルな視点で原稿を書くのが紙媒体のライターです。自分がおすすめしたいものを、説得力のある文章で記事にできるでしょう。
 

精査が始まるキュレーションライター

しかし、キュレーションライターに従事する人は、有象無象です。
第1回にも書きましたが、Webライターには副業の方も多く、とくにキュレーションライターはクラウドワーカー募集サイトでも“初心者でも簡単に始められる”と謳われている業種でもあります。そのため、ネットのどこから何を抽出してくるかという判断が、乱暴に言うと雑。適当な場合があります。

話は戻りますが、今回の閉鎖に追い込まれた大手キュレーションサイトでは、医療という、もっともセンシティブに扱わなければいけない情報を“いい加減に”記事にしてしまったこと、さらに、運営側がキュレーションライターに展開していたレギュレーションが、それを助長する内容だったことが明らかになったこと、この2点によりに批判が噴出しました。

ユーザーにとって、キュレーション記事、そしてそれが集約されているキュレーションサイトは、自分が欲しい情報をまとめて一気に読むことができる便利なものです。なくなることはないでしょう。
しかし、今回の件を経て、Web業界全体で、キュレーションライターに対する考え方が改められ、精査が行われるはずです。当然、運営側が制作にかけるコストも上がるでしょう。社内の組織を厚くするだけでなく、キュレーションライターの人選、単価にも配慮がなされると思います。
 

Webライターは“ちゃんと”“記事”が書ける人

キュレーションライターについての説明が長くなってしまいましたが、それでは、Webライターとはなにか。Web媒体で記事を書く人、ということだけで言うと、キュレーションライターもWebライターに含まれますね。でも、キュレーションライターをWebライターというWeb業界人はあまりいません。

Webライターの定義としては、
1. ゼロから記事が企画、構築できる人
2. インタビューを含め、取材記事が書ける人
3. Web媒体をメインに記名原稿を書いている人

という3つがあげられるでしょう。

おすすめ記事を執筆するにしても、ただ漫然と自分好みに編集するのではなく、“誰が、なぜ、誰に向けて”紹介するのかという枠組みから考えられ、記事にできる人です。
紙媒体出身者であれば、すでに1と2はクリアしているはずです。そして、3は、紙媒体でいうところのジャーナリストに相当すると考えてもらえるとわかりやすいと思います。そして、ジャーナリストでなくても、ライターという仕事を続けていく限り、自身の記事に責任をもつという意識は必須といえます。


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